レートリミットとは

この記事の結論

  • レートリミットとは、一定時間内に送れるAPIリクエストの回数や、処理できるトークンの量に設けられた上限のことです。
  • 超えると HTTP の 429 Too Many Requests が返ります。AIのAPIでは、回数だけでなく入力と出力のトークン量にも上限があり、どれか1つでも先に超えれば止まります。
  • 対処の基本は、retry-after で示された秒数を待ち、少しずつ間隔を広げながら再試行することです(2026-09-26 更新)。

れーとりみっと/Rate Limit

一定時間内に送れるAPIリクエストの回数や、処理できるトークンの量に設けられた上限のことです。

最終更新: 2026-09-26

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レートリミットとは(意味と読み方)

レートリミットとは、一定時間内に送れるAPIリクエストの回数や、処理できるトークンの量に設けられた上限のことです。読み方は「れーとりみっと」、英語では rate limit と書きます。日本語では「速度制限」とも呼ばれます。

上限を超えたときの返事は、HTTP の 429 Too Many Requests というステータスコードで決まっています。2012年4月に出た RFC 6585(IETF)は、429 を「利用者が一定時間内に多すぎるリクエストを送った」ことを示すものとし、次の送信まで待つ時間を Retry-After ヘッダーで伝えてよいとしています(429 Too Many Requests(MDN Web Docs))。

提供者がレートリミットを設けるのは、一部の利用者が大量に送って他の人の処理が止まるのを防ぎ、計算資源を公平に配るためです。

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レートリミットの数え方と仕組み

RFC 6585 は、利用者をどう見分け、リクエストをどう数えるかを決めていません。数え方はサービスごとに違います。生成AIのAPIでは、たとえば次のような単位が使われています。

AIのAPIで使われるレートリミットの単位の例
提供元の公式ドキュメント数える単位
Anthropic1分あたりのリクエスト数(RPM)、入力トークン数(ITPM)、出力トークン数(OTPM)
OpenAI1分・1日あたりのリクエスト数(RPM・RPD)、1分・1日あたりのトークン数(TPM・TPD)、1分あたりの画像数(IPM)

どちらも、いずれか1つでも先に上限に達すれば止まります。Anthropic のドキュメントは、制限の方式にトークンバケットを使っていると説明しています。決まった時刻にまとめて回復するのではなく、上限まで少しずつ補充され続ける方式です。そのため「1分に60回」の上限が「1秒に1回」のように働くことがあり、短い時間に集中して送ると上限内のつもりでも止まります(レートリミットの説明(公式ドキュメント))。

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AI開発でレートリミットに当たる場面

  • 一括処理のスクリプト:500件の文章を要約させるループを待ち時間なしで回すと、途中から 429 が続きます。
  • 並列で動くエージェント:AIコーディングエージェントを何本も同時に動かすと、同じAPIキーの上限を取り合います。
  • 長いプロンプト:回数は少なくても、毎回大きな資料を入力に含めるとトークン数の上限に先に届きます。

残りの枠は応答ヘッダーで確かめられます。Anthropic なら anthropic-ratelimit-requests-remaining、OpenAI なら x-ratelimit-remaining-tokens のような名前で返ってきます(レートリミットの手引き(公式ドキュメント))。

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レートリミットのよくある誤解

  • 誤解:1分60回なら、最初の1秒で60回送ってよい → 実際:補充され続ける方式では、短い時間の集中はそれだけで止められます。間隔をならして送ります。
  • 誤解:429 が出たらすぐ送り直せばよい → 実際:全員が同時に送り直すと、また詰まります。OpenAI の手引きは、待ち時間を少しずつ延ばし、さらにランダムなずれを足すよう勧めています。
  • 誤解:429 はいつも待てば直る → 実際:Anthropic では、月間の利用額の上限に達したときも 429 が返ります。この場合は retry-after が付かず、待って再試行しても翌月まで通りません。
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レートリミットと付き合うコツ

  • 待ち時間はヘッダーに従う:retry-after が返ってきたら、その秒数を最低限として待ちます。
  • 再試行には回数の上限を決める:5回などで打ち切り、失敗した件だけを記録して後で流し直します。
  • 同時に動かす数を絞る:並列数を増やしても、上限が同じなら速くはなりません。
  • 繰り返し送る部分はキャッシュする:Anthropic のドキュメントでは、多くのモデルでキャッシュから読んだ入力トークンは入力トークンの上限に数えないとしています。仕組みはコンテキストキャッシュを参照してください。
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関連用語

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出典・参考資料

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レートリミットについてよくある質問

Q1. レートリミットとは何ですか?
一定時間内に送れるAPIリクエストの回数や、処理できるトークンの量に設けられた上限のことです。超えると HTTP の 429 Too Many Requests が返り、しばらく待つまで受け付けてもらえません。

Q2. 429 エラーが出たらどうすればよいですか?
応答に retry-after が付いていれば、その秒数以上待ってから送り直します。付いていない場合は、待ち時間を少しずつ延ばし、ランダムなずれを足しながら再試行します。回数の上限も決めておきます。

Q3. 回数は少ないのに止まるのはなぜですか?
AIのAPIには、リクエスト数とは別にトークン数の上限があります。長い資料を毎回入力に含めていると、回数より先にトークンの上限に届きます。短い時間に集中して送った場合も止まることがあります。

Q4. 上限を引き上げることはできますか?
提供者によっては、利用実績に応じて上限の段階が上がったり、管理画面から引き上げを申請できたりします。条件はサービスごとに違うため、各社の公式ドキュメントで確かめます。