生成AIに入力した内容は学習される?設定の場所と情報漏洩を防ぐ使い方

この記事の結論

  • 主要な生成AIは、個人向けプランでは入力内容を学習に使うかどうかを設定で選べます。ChatGPTは「Improve the model for everyone」、Claudeは「Model Improvement」、Geminiは「アクティビティの保存」が該当する設定です。
  • オフにしても、評価ボタンなどのフィードバックを送った会話や、安全のための確認対象になった会話は、学習や改良に使われることがあります。会話の保存がゼロになるわけでもありません。
  • 情報漏洩を防ぐいちばん確実な方法は、パスワード・個人情報・社外秘の情報を最初から入力しないことです。

「生成AIに入力した内容が学習に使われて、ほかの人の回答に出てしまうのでは」という心配はよく聞きます。この記事では、主要3サービスについて、学習に使うかどうかを決める設定の名前と場所、オフにしても残る例外を、各社の公式文書で確認してまとめました(確認日は2026年10月23日)。画面の表記は更新されることがあるので、見つからないときは各社のヘルプを開いてください。

最終更新: 2026-10-23・読了目安 約7分

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学習に使うかどうかの設定の一覧

個人向けプランでの学習設定(各社の公式文書で確認)
サービス設定の名前場所学習に使われない使い方確認した文書
ChatGPTImprove the model for everyoneプロフィールアイコン → 設定 → データコントロール一時チャット(30日後に削除、学習に使われない)公式ヘルプ「Data Controls FAQ」
ClaudeModel Improvement設定 → プライバシーシークレットチャット(Model Improvement がオンでも改良に使われない)開発元のプライバシーセンター「Is my data used for model training?」
Geminiアクティビティの保存(Gemini アプリ アクティビティ)Gemini アプリの設定一時チャット(AIモデルのトレーニングに使われない)公式ヘルプ「アプリのプライバシー ハブ」

ChatGPTのヘルプは、この設定をオフにすると「会話は履歴に残るが、ChatGPTの学習には使われない」と説明しています。Anthropicの利用規約も、アカウント設定で学習をオプトアウトしない限り、入力と出力をモデルの学習に使うことがあると定めています(開発元の利用規約 Consumer Terms)。

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オフにしても学習や保存が続く場合

設定をオフにすれば何も残らない、というわけではありません。各社の文書には、次のような例外が書かれています。

学習をオフにしても残る・使われることがあるもの
場面各社の説明
評価ボタン・フィードバックを送ったAnthropicは、フィードバックを会話ごと最大5年保存し、学習に使うことがあると説明。Googleも、アクティビティの保存がオフでもフィードバックを送ると関連する会話を改良に使うとしている
安全のための確認の対象になったAnthropicは、安全確認の対象になった会話を、有害な内容の検出などのために学習に使うことがあるとしている
一時チャット・保存オフのチャットChatGPTの一時チャットは30日後に削除。Geminiは一時チャットと保存オフのチャットを72時間アカウントに保持する
人によるレビューGoogleは、収集したデータの一部を人間のレビュアーが見ることがあるとし、見られたくない機密情報は入力しないよう求めている

出典は前の表と同じ各社の文書です。どのサービスでも、設定は「学習に使うか」を選ぶもので、「どこにも保存しない」ことを保証するものではない、と理解しておくと安全です。

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入力してはいけない情報

個人情報保護委員会は2023年6月2日、生成AIサービスの利用に関する注意喚起を出しました(個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」)。事業者に対しては、個人情報を含むプロンプトを入力する場合に利用目的の範囲内かを十分に確認することなどを求め、一般の利用者に向けた留意点もまとめています。

設定にかかわらず、次の情報は入力しないのが基本です。

  • パスワード、認証コード、APIキーなどの秘密の文字列
  • 自分や他人の住所・電話番号・マイナンバー・口座番号
  • 病歴など、他人に知られたくない個人的な情報
  • 勤務先の社外秘の資料、顧客の情報、公開前の企画

文章を整えてもらいたいときは、名前を「Aさん」に、金額や日付をダミーに置き換えてから入力すると、内容の相談はしながら情報は出さずに済みます。開発でAIを使うときの秘密情報の扱いはAIが生成したコードのセキュリティ確認、環境変数については環境変数(用語集)で説明しています。

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仕事で使うときの考え方

ここまでの設定は、個人向けプランの話です。会社が契約する法人向けのプランでは、入力データを学習に使わないことを契約の条件にしているものが多く、データの扱いが個人向けと違います。

仕事の情報を扱うときは、個人のアカウントで設定を切り替えて済ませるのではなく、勤務先が認めたサービスとアカウントを使ってください。社内ルールがまだ無い場合は、「どのサービスを使ってよいか」「何を入力してはいけないか」を先に決めておくと、あとで困りません。

子どもや学校での利用を考えている場合は、生成AIは何歳から使える?主要サービスの年齢制限もあわせて確認してください。

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よくある質問

Q1. 学習をオフにすれば、入力した内容は会社に残りませんか?
残ることがあります。学習に使わない設定にしても、不正利用の監視や安全のための確認、障害対応などの目的で一定期間保存されると各社は説明しています。たとえばGeminiは、アクティビティの保存をオフにしたときのチャットも72時間はアカウントに保持するとしています。秘密にしたい情報は、設定にかかわらず入力しないのが確実です。

Q2. 評価ボタン(高評価・低評価)を押すとどうなりますか?
学習をオフにしていても、評価やフィードバックを送った会話は、サービスの改良や学習に使われることがあると各社の文書に書かれています。Anthropicは、フィードバックを関連する会話ごと最大5年保存すると説明しています。機密を含む会話では評価を送らないでください。

Q3. 会社の資料を生成AIに入れてもよいですか?
まず勤務先のルールを確認してください。個人情報保護委員会は、事業者が個人情報を含むプロンプトを入力する場合、利用目的の範囲内かを十分に確認するよう注意喚起しています。会社が契約した法人向けプランは、個人向けとデータの扱いが違うことが多いので、会社が用意した環境を使うのが原則です。

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