AGENTS.mdとCLAUDE.mdの違い:共通ルールを一つにして読込範囲を確認する
AGENTS.mdやCLAUDE.mdは、AIにプロジェクトの作業規則を伝えるためのファイルです。名前を変えるだけで、すべてのツールが同じ範囲を自動で読むとは限りません。ツールの版と設定を確認し、実際にどの指示が読まれたかを確かめます。今回は架空のメモアプリを教材に、仕様書との役割分担から整理します。
アプリの仕様と、作業するAIへの指示を分ける
| ファイル | 教材での役割 | 書く例 |
|---|---|---|
| README.md | 人向けの概要と起動方法 | メモアプリの目的と起動コマンド |
| DESIGN.md | アプリの仕様 | メモ本文の上限、空欄時の挙動 |
| AGENTS.mdなど | AIへの作業規則 | 変更前に仕様を確認し、テストを消して成功にしない |
本文の上限を3ファイルへ複製すると、仕様が変わったときに食い違いやすくなります。作業規則には「上限はDESIGN.mdを参照」と書き、正本を一つにします。
読込みは各ツールの現行仕様で確認する
Codexの公式案内は、AGENTS.mdやAGENTS.override.md、作業ディレクトリまでの探索などを説明しています。[出典1] Claude Codeの公式案内にも、CLAUDE.mdに加えAGENTS.mdを読む機能があり、版・Project instructionsの設定・セッション条件で扱いが変わると説明されています。[出典2] 「Claude CodeはAGENTS.mdを一切読まない」という古い前提をそのまま使わないでください。
ここでは設定を変更する手順を実行しません。使っているツールの公式資料を確認したうえで、読み込むファイルと範囲を記録します。両方の名前のファイルがあることだけを、両方が適用された証拠にしないことが大切です。
共通ルールを一つに置く教材
# AGENTS.md
- 変更前にDESIGN.mdの該当仕様を確認する。
- テストを削除・緩和して成功にしない。
- 修正後は node --test を実行し、結果を報告する。
- 公開操作は作業の依頼範囲を確認してから行う。
Claude CodeでCLAUDE.mdから共通ファイルをインポートする構成を使うなら、公式に案内されている@AGENTS.mdという参照方法があります。[出典2] 直接読む設定を使っている場合も含め、重複した指示や矛盾がないか確認します。既存の設定やファイルを、確認せず削除・置換しないでください。
ルートと下層に違うルールを置く演習
教材のルートには共通規則、examples/には教材だけの規則を置きます。下層の規則は「教材の例には実在の個人情報を入れない」とします。これがどの作業時点で適用されるかを、採用ツールの探索範囲に合わせて確認します。
| 確認 | AIに求める説明 |
|---|---|
| ルートで開始 | 読んだ指示ファイルと、テストコマンド |
| examplesで開始 | 共通規則と教材の追加規則がどこから来たか |
| 指示が食い違う | どのファイル・設定の関係を確認する必要があるか |
この作業で読み込んだ指示ファイルのパスと、テストに関する規則を列挙してください。まだコードは変更しないでください。ファイルを読んでいない場合は、読込済みと答えず確認してください。
AIの返答だけでなく、必要に応じてツールが示す読込情報も確認します。指示ファイルは実行権限の仕組みそのものではありません。ファイルに「公開する」と書けば依頼範囲が自動的に広がる、と考えないでください。
更新時のチェック
- 共通ルールの正本が一つになっている。
- ツールの版と読込設定を記録した。
- 下層の規則が適用される作業範囲を確認した。
- 仕様を複製せず参照している。
- 読込みを確認した結果と、未確認部分を分けた。